睡眠リズム睡眠障害とは
概日(がいじつ)リズムとは、人が持っている約24時間周期の体内時計のことです。
健康な人でも思春期以降夜型になり老年になってくると朝型になります。これが著しく健康な人の概日リズムとずれているのが概日リズム睡眠障害です。ずれているというだけで、本人の概日リズムに合わせて生活を送れば十分な睡眠をとることが可能です。通常、社会は健康な人の概日リズムに合わせて成り立っています。従って概日リズム睡眠障害を持っている人は社会生活に馴染むことができず、大変な苦痛を強いられることになります。しかし、場合によっては軽症の概日リズム睡眠障害の人で老年期に朝型になることにより症状が軽減されることがあります。
この体内時計は遺伝子で決まっています。「朝方・夜型」は19項目の質問表に答えるだけで、概ね判明する世界標準のテストhttp://www.sleepmed.jp/q/meq/meq_form.phpがあります。遺伝子で決まっているので、生活習慣で簡単には変えることはできません。
タイプ別としては、眠る時刻と起きる時刻が極端に遅い夜型の状態で固定している『睡眠相(すいみんそう)後退症候群』、24時間周期の環境で生活しているにも関わらず入眠・覚醒の時刻が次第に遅れ、24時間より長い周期で推移する『非24時間睡眠覚醒症候群』、明確なリズムがみられず、不規則に寝起きを繰り返す『不規則型睡眠・覚醒パターン』などがあります。
いずれにせよ、このような障害を持つ人は一般的な24時間周期の生活リズムに合わせるのが困難であり、生きていく上で様々な社会的制約を受けます。私たち患者会は社会にこの障害のことを広く認知させ、この障害を持つ人々を社会的に受容してもらう活動を行っています。
睡眠リズム睡眠障害の種類
睡眠相後退症候群
眠りたい時間に眠れない、遅くに寝るので朝起きられない。というのが主な症状です。
非24時間睡眠覚醒
睡眠相交代症候群との違いは毎日、寝る時間が遅れていくという事です。寝付きにくく起き難い。といった症状です。
睡眠相前進症候群
早い時間から寝てしまい、早くに目が覚めてその後は眠れない。というのが主な症状です。
不規則睡眠覚醒
不眠や過度の眠気がある。1日3回以上眠って起きる。といった症状があります。1日の総睡眠時間は正常です。
睡眠リズム障害の第一目標
私達、睡眠リズム障害の会では社会に睡眠リズム障害のことを世間に広く認知させ、この疾患を持つ人々に適切な治療を受ける機会を持たせることや、社会的に受容してもらう活動を行っていこうと思います。